章 2237

時間は刻一刻と過ぎていく。

金銀取引所で起きた事件は、広範囲に渡る注目を集め、明珠市のほぼすべての報道機関が記者を派遣して取材に当たっていた。

テレビをつけても、スマホやパソコンを開いても、関連するニュース生中継が目に入る。

これこそが、テクノロジー時代における情報伝達の恐ろしい速さを物語っていた。

本来なら、社会の裏側で縄張りを守る半グレや、警備会社を経営する大物は、ニュースなど見るべきではない。

だが、こうも情報が溢れかえっていては、方正とその部下たちも、見ないわけにはいかなかった。

一団がソファに腰掛け、テレビ画面に映るゴミ箱の爆発と、四方...