章 2170

「物乞いとは、光と共に在り、塵と舞う存在である」と前から言われていた。

一般人には知り得ないことでも、物乞いたちの間で言葉が交わされれば、瞬く間に周知の秘密となる。

例えば、かつて動物園で殺人事件が起きた時のことだ。

白霊児が捜査隊を率いても、ゾンビによる犯行という誤った方向へと、ますます遠ざかっていくばかりだった。

しかし、乞食団の方長老は、事件の真相をいち早く突き止めることができたのだ。

今回の件も同様だ。

荊紅命でさえ見つけられなかった林老太の居場所を、沈軽舞の部下たちは情報が上がってくるだけで、結果を得ることができた。

一団のチンピラが老婆を追いかけ回し、それをある金持ちが救い出し...