章 2052

血屏風とは何か?

真面目に定義するなら、一枚の絵だ。

「血濺屏風(けちらしびょうぶ)」に由来する。

西暦604年、大隋朝の仁寿年間のこと。

当時はまだ隋の煬帝・楊広の父親である隋の文帝・楊堅が皇帝だった。

老帝は重病を患い、寝たきりの状態だった。

楊広はこう考えた。あの老いぼれはいつ息を引き取るか分からない。早めに準備をして、老人が死んだ後のことを誰かと相談しておこう。

さらに重要なことに、隋の文帝には美しい側室が何人かいて、楊広はとっくの昔から垂涎していた。文帝が早く死んでくれれば、あの側室たちを自分のものにできるのだ。

そこで彼は越国公の楊素に手紙を書き、隋の文帝の葬儀と自分の即...