章 170

「物事は極に達すれば衰える」という諺がある。

この諺の由来は、恐らく玄学に関係しているのだろう。古人は特に子午の概念を重視し、午の刻と子の刻は、陽の極みと陰の極みの時間だと考えていた。

午の刻は、一日の中で陽気が最も盛んな時で、百鬼も避けるという。しかしそれは同時に、至陽が衰え始め至陰へと向かう時でもあるため、「盛極而衰」という言葉が生まれたのだ。

目を覚ましたばかりの李南方は今が何時なのか正確にはわからなかったが、西の空に浮かぶ太陽から判断すると、おそらく五時頃だろう。至陽はすでに至陰へと転換し始めている。太陽はまだ明るく輝いているものの、伝説によれば、この時間帯には邪悪な妖魔鬼がすでに姿を...