章 1650

李南方は脱獄するつもりだ。それは間違いない事実だった。

おそらく全世界で、白灵児だけが彼が大人しく七年の刑期を全うすると思っているだろう。

かつて水深二百メートルの紅豆監獄でさえ、李南方は自由に出入りしていたのだ。

小さな青山女子刑務所なんかに閉じ込められるなんて、冗談にもならない。

青山女子刑務所の牢屋の扉は電動式に変わっていて、ただの針金で開けられるようなものではなくなっていたが、白灵児が帰る時に扉を閉めるよう言いつけなかったのが運の尽きだった。

これで、李社長の脱獄計画における最大の障害物もなくなった。

彼は堂々と歩いて出て行き、見せかけだ...