章 1294

隋月月の印象では、荊紅命はまさに天が落ちてきても、まばたきひとつしないような無敵の存在だった。

彼女は老謝を知らなかった。

荊紅命と肩を並べて戦い、その気迫が少しも劣らない人物なら、どんなに低く見積もっても、並の人物ではないはずだ。

だから月姐は確信していた。老謝も普通の人間ではなく、おそらく老龍騰の十二月の一人なのだろうと。

たった一人の荊紅命だけでも無敵の存在なのに、さらに老謝が加われば?

二人が手を組めば、天下を歩き回っても誰も太刀打ちできないはずだ。

いや、違う。楊逍のような大魔頭に直面しても、死を覚悟してでも高手としての気骨を捨てないはずだ。

なのにどうして、二人とも今、銃を手に山洞...