章 1104

「彼女の薬を信じるのか?」

楊逍が颯爽と去っていく姿を見送りながら、胡滅唐は腰を下ろして股間に薬を塗り始めた秦玉関に尋ねた。

「信じない選択肢があるとでも?」

秦玉関が顔を上げると、そこには満足げな表情が浮かんでいた。まるで家の虎狼のような女房たちから解放された時のような顔だった。

胡滅唐は少し笑うだけで、何も言わなかった。

秦玉関には楊逍を信じない選択肢などなかった。彼にはもう行き場がなかったからだ。

楊逍が言った「あと十分待てば中華最後の宦官になる」という言葉は、老秦の心に深く刺さっていた。

自分の怪我がどれほど深刻か、誰よりも自分自...