章 802

「しまった!」

光頭が振り返って一撃を繰り出したとき、彼は拳が空を切っていることに気づいた。次の瞬間、何かに腕を掴まれた感覚。そして「バキッ」という音とともに、光頭の腕に激痛が走った。

悲鳴を上げながら力の方向に体を向けると、背後の若者が足で自分の腕を折っていたことに気づいた。

「死にてぇのか!」光頭はまだ状況を把握しきれていなかった。右腕は折られたものの、左手の動きは止まらなかった。

腰に手を伸ばすと、キラリと光る短刀を取り出した。「おい小僧、余計な真似するんじゃねぇ。刺し殺すぞ!」

光頭は自分の右腕に触れた。ほとんど二つに折れそうになっていた。「こいつ、ただ者じゃねぇな」光頭は自分...