章 722

「もちろんありますよ、消防点検に来たんです!」林浩はにこにこ笑いながら答え、同時に両手をデスクについて、一瞬で机の上に腰掛けていた。

葉菲の襟元から下を覗き込むと、二つの白く柔らかそうな膨らみと、その間にある深い谷間が見えた。

「え?」葉菲が顔を上げると、林浩というこの厄介者がいた。葉菲は手にしていたペンを林浩めがけて投げつけた。

林浩は的確にそのペンを空中でキャッチし、「菲菲、そんな風に亭主を殺そうとしなくてもいいじゃないか」

葉菲は昨日帰ってきた後、実は既に怒りは収まっていた。一つには上官婉児が林浩と自分の母親を救ってくれたからだし、もう一つは、林浩の周りには女性が多いのは仕方ないことだと...