章 54

蘇玉竹はこの質問にどう答えていいのか分からないようで、ただ静かに林浩を見つめ、目と目を合わせて笑みを浮かべるだけだった。

この雰囲気の中、林浩もそれ以上追及せず、身を乗り出して蘇玉竹の赤い唇に直接キスをした。蘇玉竹も軽く目を閉じ、林浩のキスに応えた。

久しく会っていなかったが、息の合い方は変わらなかった。

林浩は蘇玉竹とのキスが大好きだった。蘇玉竹の口には不快な匂いがないだけでなく、ほのかな甘い香りがあった。彼は貪欲に蘇玉竹の甘さを求め、「くちゅくちゅ」という音が、この厳粛なオフィスの中で場違いに響いていた。

勤務中だったため、林浩もあまり調子に乗るわけにはいかず、ただ単に蘇玉竹を抱きし...