章 365

ある夜、中銀大ホテルで確かに重要な出来事が起きた。それは愛人との密会中、ある女性が部屋を間違えたと言って寝室に突然入ってきたことだった。

その時、楊徳勝は愛人の上で懸命に腰を動かしていた。ドアが開いた瞬間、楊徳勝は振り返って入口を見たのだ。

しかし今では二ヶ月が経ち、誰も楊徳勝に問題を持ち込んでこなかった。楊徳勝がその女性は本当に部屋を間違えただけだと思い始めた矢先、劉暁雪がその件について言及してきた。まさか部屋に入ってきたのは劉暁雪だったのか?

劉暁雪は本当に間違えただけなのか。楊徳勝は長年社会を渡ってきた男だ。彼はもちろん劉暁雪がただ単純に部屋に入っただけだとは思わなかった。

「ああ、劉姉...