章 253

「秦雪は腕で顎を支え、ベッドの上から林浩に尋ねた。

その妖艶で色気漂う姿に、林浩は秦雪をベッドに押し倒してもう一度抱きたい衝動に駆られた。だが、自分の足はすでにふらついており、体力的に無理だと諦めるしかなかった。それに、秦雪という女の背後にある勢力は林浩如きが手を出せるようなものではない。こうして一度味わえただけでも満足すべきだろう。これ以上長居するのは危険だ。

林浩がドアを開けて部屋を出ようとした瞬間、秦雪がベッドから突然起き上がった。服さえ着ず、そのまま素肌のまま林浩の前まで歩み寄ってきた。

「お兄さんは小林って言うのよね?」秦雪は笑みを浮かべながら尋ねた。その柔らかな声音には、限りな...