章 173

すべてを目の当たりにした雪芙は恥ずかしそうに網を片付け、照れ笑いをしながら言った。「お邪魔しました。お忙しいところ失礼します」

ところが、彼女が後ずさりしたことで三匹の蝶が注目してしまった。三匹の蝶はたちまち三角形の隊列を組み、林浩と雪芙に向かって飛んできた。

「うぅ、ママに会いたい」雪芙は怖くなって振り返るなり逃げ出した。

「どこに逃げるんだよ!あっちにモンスターがいるぞ!」林浩は雪芙が右往左往するのを見て、慌てて彼女の腕を引っ張り、別の方向へ走り出した。

幸い、この蝶の速度はそれほど速くなかったため、二人は狼狽えながらも時々息をつくことができた。しかし、良いことは長く続かない。林浩...