章 948

部屋は暗く、灯油ランプに火を灯すと、安二虎は王俊博に椅子に座るよう促した。兄弟二人が向かい合って座ると、王俊博は安二虎が何を話したいのか分からなかった。ただ彼と趙兮のことについて話すのだろうと思い、もはや気にしていなかった。

「俊博、さっきの白ひげのお爺さんが誰か知ってるか?」安二虎は笑いながら尋ねた。

この言葉を聞いた瞬間、王俊博は呆然とした。彼ももちろん知っている。どう考えても安家寨で三ヶ月も暮らしていれば、ほとんど全員と顔見知りになっている。彼は安忠が元書記だということも、茹雲の舅だということもよく分かっていた。

「元書記はさっき、お前と大彪おじさんに何の用があったんだ?」王俊博は...