章 365

「お前……お前は本当にならず者だわ!静心、なぜこんな男と一緒にいるの?」了尘は全身を震わせて怒りを表した。こんな厚かましい男に出会ったことがなく、しかも彼女に食い下がっている。

「師匠、彼は本当に私を助けて、送り届けてくれたんです。事情はこうなんです、師匠、もう静心を叱らないでください、私が悪かったんです」静心はそう言うと、彼女と安岩が幽情谷近くの小川で密会していたこと、狼の遠吠えを聞いて安岩が怖がって逃げ出し彼女を見捨てたこと、そして安二虎が彼女を送り届けてくれたことをすべて話した。

すると、了尘師太はそれを聞くや否や、鋭い眼差しで安二虎を上から下まで品定めするように見つめた。その様子に...