章 288

彼らが今いる場所は、安家寨と幽情谷を繋ぐ大きな山で、蟒蛇山と呼ばれていた。その名の通り、この山には蟒蛇が比較的多く生息しているが、ここの蟒蛇は比較的穏やかで、通常は人を襲うことはない。この大山を越えれば、神秘的で危険な幽情谷に直接入ることができるが、一般の人々は山道を通って安家寨へ回り込むことを選び、山を越えて不気味で危険な幽情谷へ向かおうとはしない。

洞窟から出ると、月明かりに照らされた蟒蛇山は、まるで琵琶を抱えて顔を半分隠す恥じらいの乙女のようだった。危険という言葉からは程遠く、ただ彼女特有の神秘さと、ほのかな優しさと静けさが寄り添い合っていた。

安二虎は最初、蟒蛇山の奥深くまで登り、...