章 2711

安二虎は振り向けば、そこには魅力的な草原や誘惑的な小川が広がっているものだと思っていたが、実際に目にしたのは赤い布団に包まれた姿だった。少し残念そうな表情を浮かべる彼の反応を、楊蜜儿はしっかりと見逃さなかった。彼女の心に密かな喜びが湧き上がる。これは安二虎が確かに彼女の美しい姿を見たがっている証拠だった。

「義兄さん、もう準備できたわ。自分で開けて見てくれる?」楊蜜儿は恥じらいながら微笑んだ。

安二虎は頷くと、彼女のベッドの縁に腰掛け、高鳴る胸の鼓動を落ち着かせようとした。わざと真面目な顔つきを装ったが、彼女の体から漂う香りに、彼の下半身はますます激しく反応してしまう。彼は静かに布団をめく...