章 2317

黄翔は安二虎と林麗に別れを告げ、ホテルを後にした。彼がホテルの上階を振り返った時、胸中は複雑な思いで満ちていたが、来た時よりはずっと気持ちが楽になっていた。どうあれ、安二虎があの卑猥な写真を削除するのを自分の目で確かめたのだから。ネット上にそれらの写真が流出すれば、自分の将来は完全に台無しになると彼にはよくわかっていた。

だからこそ、来る時の心境は苦しいものだった。何十年も努力して今の地位と身分を手に入れ、ここまで苦労して来たのに、数枚の写真でそれが台無しになるなど、誰に顔向けできようか。林麗の登場で彼女に夢中になり、彼女を手に入れるためにやや手段を選ばなかったことを思い返し、今になって恐ろ...