章 2018

彼はさっきはただなんとなくモナにアン・アーフと一緒になるよう言っただけだったが、考えれば考えるほどこの案が良いと思えてきた。一石二鳥だ。アバネフが同意しようとしまいと、彼にとっては最高の提案だった。もしアバネフが同意すれば、モルセフの心理的バランスが取れる。俺が手に入れられなかった女をお前も失うことになる、と自分の鬱憤を晴らせるというわけだ。

しかし、もしアバネフが同意しなければ、それはアバネフとアーフの関係を分断することになる。彼は自分一人ではアバネフに対抗できないことを知っていたが、アーフならできる!アーフの実力があれば、アバネフを倒すなど一瞬の出来事だろう。

アバネフはモルセフがこれ...