章 1958

アバネフが彼を従わせることができるのは、アリンという要素以外にも、きっと何か別の手段があるに違いない。

もしそうなら、今夜もアバネフは同じ手段で彼を操ろうとするのではないか?安二虎は胸中で思った。

二人は薬草を採りながら奥へと進み、すでにいくつかの薬草を手に入れていた。安二虎はモナにどの薬草がどんな病気に効くのかを教えていた。二人が近づくと、モナの体から漂う香りが彼の鼻をくすぐり、安二虎はすぐに心が乱れ始めた。いけない、どこかでヤらなければ、我慢できない。

しかし、どこなら安全にヤれるのかわからず、きょろきょろと辺りを見回していると、モナが不思議そうに尋ねた。「二虎、何を探してるの?」

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