章 1922

相変わらず二人の女が門番をしていたが、安二虎は彼女たちが油断した瞬間を見計らって素早く行動し、二人を制圧した。ここまでの道のりで安二虎は、警備の兵士や女侍衛たちを気づかれることなく眠りにつかせてきた。彼らを傷つけることなく、ただ自分と香りの女との逢瀬の邪魔をさせないようにするだけだった。

彼は静かにドアを押し開け、外からの明かりを頼りに中を覗き込んだ。特に異常は見当たらず、安二虎はそっとドアを閉めた。

そして昨夜、彼を夢心地にさせたあのベッドへと足音を忍ばせて近づいていった。ベッドの前に着くと、慎重な安二虎はまず外から差し込む微かな明かりを頼りにベッドを見た。女はやはりベッドで彼を待ってい...