章 276

「短剣は他人の手に渡った可能性もある。結局、自分の戦友ならば」

「彼をそんな風に扱うはずがない」

「脅迫されていたとしても、彼に無言で伝える方法は百もあったはずだ」

「しかし、あの過程で、彼との交流は一切なかった」

「つまり、相手は彼の戦友ではない」

「ただ戦友の短剣を奪っただけで、今はまだ、誰なのか分からないだけだ」

「一体どの戦友が奴らの手に落ちたのか」

方青はそこまで考えると、目に冷たい光が走った。

阿綾は両手を叩き合わせ、口を開いた。「情報はあなたに教えたわ。だから次は、あなたも私を助けるべきよ。私は物を取り戻したい。それを取り戻すまでは、あなたと手を組んでもいい」

「でも、物を取り...