章 801

「でもね、歩尧廉が劉欣冉に手を出そうとして、趙友徳にこっぴどく叱られたことがあった。歩霖はその件を心に留めていたものの、昨夜、趙友徳と玉人村で一晩中遊び歩いて、特に趙友徳が描いてくれた将来の青写真を聞いたとき、歩霖は心を動かされたんだ」

歩霖も副取締役ではあったが、農業などのマイナー部門を担当していて、経済や財務に比べれば、実権はほとんどなかった。

趙友徳は県の第二の実力者になれると約束してくれた。歩霖がそれを喜ばないわけがない。

だから、朝、馮伊人がサインを求めてきたとき、歩霖は当然サインするつもりはなかった。

「小馮さん、君が善意でやっていることは分かるけど、この徐さんという人物は...