章 1067

「老徐は遠慮なく、直接的にこの件を指摘した」

仕途に踏み出した者にとって、成果を確保することは非常に重要だ。老徐が回りくどく話したのは、結局はこのことが言いたかったのだ。

自分が仕事をこなしても、最後に冯経理が首を振って「功績は全て自分のもの」と言われたら大変なことになる。そうなれば、自分は他人の手駒として使われただけではないか。

冯経理は実際そんな考えを持っていた。老徐が招商弁公室に役職を得たとはいえ、功績となれば自分が受け取るべきだと。そのとき「全て自分の手柄だ」と言えば、誰も何も言えないだろうと。

だが今、老徐が直接このことを明らかにしたことで、冯経理の胸に重みが沈んだ。

老徐...