章 830

李有金はそう考えると、先ほど黄さん家の月嫂が薬を買っていたドラッグストアに直接入った。

夜になっても、レジカウンターには白衣を着た女性が二人いた。李有金が入ってきても特に気にした様子はない。彼は店内の棚を一周してみたが、本来探していた潤滑剤は見つからなかった。

そこで李有金は少し躊躇った後、結局レジカウンター横のガラスケースの前に行き、四十代くらいのややぽっちゃりした短髪の女性店員に尋ねた。

「お姉さん、ここに潤滑剤ありますか?」

店員は李有金を不思議そうに見て、少し確信が持てないような様子で聞き返した。

「どんな潤滑剤ですか?何に使うんですか?」

李有金は少し恥ずかしくなったが、幸い...