章 1044

李有金はリビングに来て紐を探そうとしたが、道具箱から取り出す前に、中に入れていた携帯が鳴り出した。

電話に出ると、向こうは老黄で状況を聞いてきて手伝いが必要かどうか尋ねてきた。李有金は「何でもないよ、今バルブを交換してるところだ」と答え、「あとでどこかでサボって電話するかもしれない」と付け加えた。

李有金はさらに二、三言葉を交わしてから、やっと電話を切った。

これで老黄の方は対応できている。少なくとも李有金からすれば、この午前中の時間は十分だった。今はまだ八時過ぎだし、あの女とお昼まで遊んでも問題ないはずだ。

李有金は携帯を道具箱に戻し、二本の紐を持って寝室へ向かった。

寝室の入り口...