章 42

張兄は半身を預けながら、もはや発作時のような目をしておらず、少し困惑した様子で私を見つめて言った。「どこに行くんだ?」

「え?」私はぼんやりと振り返って答えた。「もう遅いから、ご飯作りに行かないと」

張兄は黙ったまま伸びをして、意味ありげに言った。「本番はこれからだぞ」

私の瞳孔が一瞬縮んだ。少し慌てて一歩後ずさった。

しかし張兄の要求を断るのは気が引けた。結局、この病は彼にとっても辛いものなのだから。

そのとき、ドアの外で突然ノックの音が響いた。

「暁芳、今姉さんの旦那さんの声が聞こえたけど!どうしたの!早くドア開けて!」

若陽の声だ!

私は密かにほっと息をついた。若陽の登場...