章 1328

「そんなことないわよ」と美香が言った。

「ふふ、そうだね」

「金水、今は満足してるでしょ?毎晩奥さんと抱き合って寝て、恋愛の手間も省けて」

「俺にとっては恋愛が省けるのはいいことだよ。どうせこの盲目の俺は恋愛なんてできないし」自然、梅子との約束のことなど彼女たちに話すつもりはなかった。

むしろ、自分がすでに真の男になったことを知らせた方がいいかもしれないと思った。

「ねえ、女の子と寝るってどんな感じなの?」美香が遠慮なく尋ねた。

「ふふ、いいよ!」

「見なさいよ、その嬉しくて仕方ない顔。毎晩、夢の中でも笑っちゃうんじゃない?」

「へへ、そこまではないよ。疲れたら寝るだけだし」

「あはは、そうよ...