章 1251

私は梅子と寝室に入った。

梅子が部屋の中をきょろきょろと見回しているのを見て、私は言った。「梅子、荷物は開けなくていいよ。明日には引っ越すんだから」

「どこに引っ越すの?」

「義姉さんから聞いてないの?」

「ううん、さっきは家族のことを聞かれただけよ」

「そうか。お兄さんの具合はどう?」

「兄はかなり回復してきてるわ。もう歩けるようになって、軽い作業ならできるようになったの」

「それは良かったじゃないか!」

「金水、お願いがあるんだけど...」梅子はもじもじと言葉を詰まらせた。

「何?」

「兄はこの状態でも、農村の重労働はまだ無理なの。家にいても正直言えば役立たずで...。以前は都会で働いてい...