章 1162

「梅ちゃん、君の声は本当に綺麗だね!笑っても、泣いても、どちらも素敵だし、それに君の香りも良いし、触れた感じも——」

言い切らずに、私は乾いた笑いを二、三声漏らした。

「金水さん、もう!」

「へへ、目が見えないから、聞いたり嗅いだり触ったりして判断するしかないんだよ!みんなが間違いなく言ってる、君は綺麗だって!」

「いつか私を見られるようになるといいね」

「うん、うん、そんな日が来るよ、たとえ君がいなくなっても、結婚写真があるじゃないか!」と笑いながら言ったが、少し苦い気持ちがした。

梅ちゃんが顔を上げて壁の結婚写真を見つめるのが分かった。

「金水さん、サングラスをかけてる姿も、とてもかっこい...