章 1068

「この連中、まるで珍しいものを見るように俺を見ている。盲人を見たことがないかのようだ」

だが考えてみれば、この街に来てからもう何日も経つが、通りで盲人を一人も見かけていない。

歩道には点字ブロックが敷かれているのに、実際に街に出ている盲人なんて誰もいないんだ。

彼らは俺に色々と質問を投げかけてきた。要するに、日常生活をどうやって送っているのかということだ。

俺はひとつひとつ答えていったが、いくつかの気まずい質問については、完全に無視することにした。

しばらくして、俺たちはある食堂に着いた。

個室に入って座ると、後からさらに何人か入ってきて、テーブルが満席になった。

みんな大学生だというか...