章 723

心が苦しくなった裴佳媛は、もう聞いていられなくなり、立ち上がって外へ向かった。

会議室を出た時、劉名揚も立ち上がり、何事もなかったかのように外へ出ていった。

劉名揚は会議室の外に来ると、裴佳媛がトイレへ急いで向かうのを目にした。

劉名揚の目が突然輝き、邪な考えが脳裏に浮かんだ。

劉名揚は悪戯っぽく笑うと、トイレへ向かって歩いていった。

裴佳媛は女子トイレに入り、個室に入った。

その時、劉名揚は辺りを見回し、人がいないことを確認すると、トイレに直接入り、女子トイレを見て、耳を澄ませた。ひとつの個室からだけ、シャーという音が聞こえてきた。

劉名揚は中に裴佳媛しかいないことを知り、色めいた笑みを浮か...