章 2318

董成はそこで一瞬固まってしまった。しばらく躊躇した後、ようやく諦めたように言った。「妻子に災いが及ばないようにする道理は私も分かっています。ですが、この男はあまりにも潔白すぎて、どう対処すればいいのか見当もつきません」

劉名揚は首を振った。「どんな人間にも弱点はある。むしろ潔白な人間ほど、弱点は明らかなものだ。博打や酒に溺れる者たちとは違う。我々は常に隠し事をするが、潔白な人間は何も隠す必要がないからな」

劉名揚は指を伸ばし、最後のページを指さした。「これを見ろ」

董成は劉名揚が指している箇所を見て、困惑した表情を浮かべた。「名揚兄、彼の蘭の趣味が、一体何の役に立つというんですか?」

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