章 2129

その光景を目の当たりにし、劉名揚の胸中は激しく波打った。

一時間後、車列は桜桃渓谷村の近くに到着した。

現場ではたった一台のショベルカーが稼働しているだけで、周囲では兵士たちが素手で岩を運んでいた。多くの兵士の手は血まみれになっていたが、誰一人として作業を放棄せず、皆懸命に続けていた。

劉名揚は感動して頷くと、素早く車を降り、後続の車両からショベルカーを降ろすよう指示し、自らも発掘作業に加わった。

劉名揚は山子に指示し、車に積んでいた救援物資を一部下ろさせると、近隣の村民から大きな鍋を何口か借り、道端で火を起こした。持参した米を鍋に入れ、水を加えて粥を煮始めた。

劉名揚は残りのメンバー...