章 15

劉名揚は青青を抱えたまま、そのまま虎園へと足を運んだ。

虎は深さ四、五メートルほどの深い穴の中にいて、周囲はすべてコンクリート構造になっている。これは公園側が来園者の安全を確保するために施した設計だった。

劉名揚が青青を抱き、裴佳媛と一緒に虎園に到着した時には、すでに周囲は人で溢れかえっていた。多くの人々がスマートフォンを手に、身を乗り出して、のんびりとくつろぐ虎の姿を撮影していた。

青青は虎を見つけると、小さな手をパチパチと叩きながら、「大きな虎さん、大きな虎さん」と何度も声を上げた。

劉名揚は青青を見つめながら笑いかけた。「青青、下に投げ入れて、虎とハグさせてあげようか?」

そう言いながら...