第149話

「ほら、お嬢さん。医者にもう一度行かないとだめだよ。ボストンに行ってみたらどうだい? - ネッシー」

ベックスはモリーの隣に座り、ふたりにとって庭での結婚式の定位置となっていた場所に陣取っていた。今回もプロパンヒーターがフル稼働して寒さを遠ざけていた。彼女の小さな手はデビルズ・セインツのパッチが描かれた黒いコーヒーマグを包んでいた。中身は分からなかったが、ネッシーのお茶に何が入っているのか聞かないほうがいいことは知っていた。

「コウモリの羽、イモリの目玉、私の娘たちの涙、それにスパイダーの血よ」とネッシーはかつてウインクしながら言ったことがあった。ネッシーがベックスにくれたアドバイスが一日...