第84章

アリッサ

良く眠れたはずなのに、体を動かした途端に呻いてしまう。全身が痛い。昨夜の行為の代償がまだ残っている。摩擦でできた火傷が、あって欲しくない場所にできている。お尻は叩かれた痕がヒリヒリしている。体中が青あざや噛み跡、キスマークで覆われている。今日は動くのが大変だけど、全て価値があった。もう全くエネルギーが残っていない。

隣から聞こえる優しい笑い声に気を取られる。ゆっくりと体を横に向けると、ワイアットがベッドで上体を起こし、すっきりとして機敏な様子で座っている。彼のあり得ないほど整った顔には得意げな表情が浮かんでいる。

「もう、そんな得意げな顔しないでよ」私は息を吐く。

彼は嘲笑う...