チャプター 177

マティ

ウルフィーは満月から4日近く経っていたにもかかわらず、私の意識の表面に居続けていた。通常、彼は満月の3日間だけ活発になるのだけど、今夜のクラブには奇妙なエネルギーが漂っていた。火のような電気の波が私の神経の末端を食い尽くし、ウルフィーに変身する直前の感覚を思い出させた。メインルームから誰かが悲鳴を上げる音に私はビクッとした。悲鳴や叫び声を聞くこと自体は特に珍しくも警戒すべきことでもなかったけれど、それでもその音は私を緊張させた。もしこんなに混んでいなければ、今夜は早めに帰っていたかもしれない。いくつか深呼吸をして、いとこが助けを必要としていることを自分に厳しく言い聞かせた。...