417話

「欲しいのかどうなのか?」ハーパーのいらだった口調は明らかにプレストンの表情をさらに不快なものにした。彼は歯を食いしばり、手を伸ばして彼女の手から花束をひったくると、ハーパーに向き直り、エルシーに花を差し出した。「ねえ、花束を持つことは良い伴侶の運命の到来を象徴するんだよ。私たちの結びつきがもうすぐ訪れるという意味のはずだ」

エルシーは喜んで花束を受け取り、つま先立ちしてプレストンの頬に強く口づけした。「あなたは昔と変わらないわね。私が何かが欲しいと思うたびに、いつも私のために手に入れてくれる。感動するわ」エルシーがこう言ったとき、彼女は意図的か無意識かハーパーをちらりと見た。プレストンより...