370話

グレースが恐れることなく射撃の的になることを選んだのを見て、エイモンの目は再び悲しげになった…

危険な時はいつも、娘は自分の安全を顧みず彼を救いに来ていた。

「彼女のために死ぬ価値があるだろう?」と彼は考えずにはいられなかった。

エイモンは手を伸ばし、カサレを冷静に見つめた。

「銃をよこせ」

カサレはそうせず、ボディガードに顎でしぐさを送った。

ボディガードはその意図を理解し、すぐに銃を取り出してグレースとジョージに狙いを定めた。

カサレはグレースが撃った銃でエイモンの顔を軽く叩いた。

「エイモン、ゲームのルールに従えよ?銃を手に入れた後で俺を撃ったら、この二人はすぐに殺される...