327話

タヤは細くて白い指を上げて指輪の箱を指差しながら説明した。「愛の告白の準備はしなかったの?」

遠くに隠れていたプレストンと、隅で待機していたナイト・パックのメンバーたちは、大笑いした。

突然の笑い声に驚いて、タヤは周りを見回したが誰も見えなかった。彼女が困惑していると、グリフォンが彼女の手を握った。

彼は薄い唇を開いて愛を告白しようとしたが、何も言葉が出てこなかった。結局、彼は不安そうに尋ねた。「僕と番になってくれる?」

グリフォンが彼女がイエスと言わなければ発狂してしまうことを知っていたタヤは、すぐに笑顔で頷いた。「はい!」

彼以外の誰と番になるというのだろう?彼女が自分自身を彼に...