211話

電流のようなピリピリする感覚が彼を襲った瞬間、下腹部に欲望が沸き立つように湧き上がった。グリフォンは全身を震わせ、無意識のうちに手を伸ばして彼女の腰をバルコニーに押し付けた。彼は彼女を強く求めていた。数年以上も触れていなかった女性だった。

彼女は一目見ただけで彼を簡単に自制心を失わせることができた。まして彼女が彼を求めるなど言語道断だった。しかし、彼女はつがいを持っており、彼の耳たぶを噛みながらそのような言葉を口にしたのは、飲むべきではないものを飲まされた結果だった。だが…耳元の熱い息づかいとキスで彼の全身はしびれた。数秒のうちに、彼の理性は欲望に支配された。彼は指を上げて彼女の腰をつかみ、...