21話

ターヤが動揺しているのを見て、ハーパーは彼女が部屋を出て行くのを止めようと急いで前に出たが、ターヤは彼女を押しのけた。

ハーパーは無力に溜息をついた。「どうしてそんなに頑固なの?」

「あなたは私が小さい頃から、頼れる狼がいなかった頃から私の面倒を見てくれた。私はあなたに何もしてあげられなかった。いつも自分で身を守れない哀れな人間だった」ターヤは一旦言葉を切った。「姉からの贈り物だと思って。あなたがしてくれたすべてのことへの感謝として」

ハーパーはまだ同意できなかった。ターヤの人生はすでに十分に困難だったし、グリフォンが彼女の面倒を見なくなり、ハーパーが引っ越すことになった今、物事がどうな...