116話

ハーパーは二時間泣き続けた後、まるですべての涙が乾ききったかのように、ようやく泣き止んだ。

タヤは微笑みながら彼女をからかった。「こんなに泣き虫だとは思わなかったわ」

ハーパーは冗談を言い合う気分ではなかった。「ステラには見えなくなったこと、話してる?」

タヤは首を振った。「彼女に心配をかけたくないの」

これを聞いて、ハーパーは悲しい気持ちになった。タヤはおそらく自分がもうすぐ死ぬと思っているから、目が見えるかどうかなんて気にしていないのだろう。

彼女はタヤの曇った目を見つめ、感情を抑えながら嗄れた声で尋ねた。「タヤ、心臓が悪くなったのはいつから?」

ハーパーは調べて、心不全が末期に至るまでに...