第53話

レイエスはハンドルを強く握る。彼の指の関節が白くなり、ガレージから車を走らせる。「俺はギターのことでお前を憎んでいた。あれは俺の兄貴のものだった。だが、俺の悪魔も俺自身もお前が必要なんだ。お前はバカでもクソ女でもない。お前は俺のメイトだ。俺のもう半分だ」

私は鼻で笑うが、レイエスの怒りをさらに煽りたくないので素早く口を覆う。彼が怒りを爆発させないので、私は手を下ろした。

彼は今どんな心理戦を仕掛けているんだろう?私が彼のもう半分だなんて、本当に信じると思っているの?私はただの…バカなクソ女で、緩いアソコの持ち主よ。

「兄弟がいるの?」レイエスに話しかけるのも怖いけど、彼が黙っているという...