第522話

私は日記をめくり、昨夜見た最新の夢から目覚めた時に走り書きした酷い字を目を細めて見つめる。何を言おうとしていたのか理解できない。暗い?痛み?銀色?これらの言葉はある程度はっきりと見える。書いたことさえ覚えていない。

私はため息をつきながら日記を閉じ、それを寮の共同室にある椅子の背に掛けたバッグに戻す。この建物は急勾配の屋根と複数の塔、そして不気味な暗い壁龕を持つ巨大な建物だが、ここは我が家だ。今、頭の中でしつこく絶え間なく鳴り響く声が一瞬でも黙ってくれれば、シャワーを浴びているジョージアが心を込めて歌う声が聞こえるはずだ。

二年間、白いノイズや時折のスタティックな金切り声—まるで頭蓋骨の中...