第462話

サラ

私は塔の天井を開ける巻き上げハンドルを引き、夜空が驚くほど鮮明に現れるのを見つめる。頭上の星々はかすかで、煙のような薄い霧の層に覆われている。しかし、満月は青白く輝いている。それは見事で、私の体内に残る毒の霧の中でさえ、その引力を感じることができる。

私がオレリー(天体模型)に近づくと、普段そこから聞こえる声は静まり返っている。私はその歯車と、光沢のある鋼と真鍮が螺旋状に絡み合う様子に注目する。この天体版では、太陽系の惑星たちは太陽ではなく月を中心に回っており、まるで女神への直接の道筋のようだ。私が喉に心臓を感じながら近づくと、月光がオレリーの基部の平らな表面に届き、踊る影で全体が明...