第449話

サラ

まるで初めてのように感じる。焦りは何もない。彼の指の一つ一つの動き、全ての愛撫は計算され、緻密で、私の喜びのために磨き上げられている。

シドニーの手が私の背中を這い上がる。私は彼の上に跨ったまま、太ももを彼の腰に固定している。私は彼に擦り付け、欲望に駆られ始める。

彼の指先が私の背骨を下に滑り、その感触が体中に震えを走らせる。まるで全ての神経に触れて、それらを燃え上がらせているかのようだ。

頭の中は何もない。私の心は至福の静けさに包まれ、全てのエネルギーが彼の触れ方と、何度もキスを交わす彼の味だけに集中している。

「サラ」彼は私が彼の唇を噛んだ時、喉の奥で低く唸る。私は彼のもの...