第412話

ケナ

息を殺して暗闇の中を走り抜ける。私のマントが深紅のカーテンのように後ろになびいている。ねじれた曲がりくねった木々のトンネルは、思っていたよりも長く狭く、終わりに近づくと四つん這いで進まなければならなかった。

だが、トンネルは予想していたような漆黒の地下へと続いてはいなかった。私はつまずき、浅い段差から転げ落ちて膝を強く打ちつける。

トンネルの入り口は私の数フィート上にあり、ヒースとイバラの茂みに隠れているが、私はまだ完全に森の中にいる。

しかし、景色が変わった。さっきまでイヴァンダーとシドニーと一緒にいた鬱蒼とした森が、まばらな木々と柔らかな緑の草に覆われた起伏のある丘陵地帯へと変わっ...