第372話

ムーン・ゴッデスの主神殿は湖の側に建っており、現在その湖は提灯の光で水面が輝いている。広大な草原には大きなテントが立ち並び、湖と神殿の間に広がっている。音楽が星空へと昇っていく。

私はこれほど多くの人々が一度に集まるのを見たことがない。イーストニアは確かに大きいが、私の民はクレセント・フォールのアルファ王の領地を取り囲む地域に密集するパックよりも隔絶されている。

二十以上のパックがクレセント・シティに流れ込み、彼らの領域は壁や森、時には一本の通りだけで区切られている。

湖の向こう側に、叔母と叔父が住む城がかすかに見える。

私は微笑み、頬が引きつる。たとえ運命の相手が見つからなくても、こ...